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翻訳あれこれ

第7回:翻訳に役立つ参考書(7) 

英文契約書ドラフティングハンドブック (宮野準治/飯泉恵美子) ジャパンタイムス

今回は少し趣きを変えて、法務文書の翻訳を目指す人に契約書関連の書籍を紹介します。
法務文書の翻訳を目指すのならば、まず、契約書の翻訳からスタートするのがよいでしょう。
「英文契約書ドラフティングハンドブック」は、日本語から英語への契約書作成を主目的にしていますが、英文契約書を和訳する際にも非常に役立ちます。英語からも逆引きできる英語索引は丁寧な作りであり、英和用語集としても便利です。二人の著者の、法律及び英語に対する深い知識が随所に生かされており、英文契約書の優れた用語集・表現集になっています。

しかし、本書を単なる用語集や表現集にしておくのは勿体ないことです。本書は契約書の翻訳を目指す者にとって最適のテキストになり得ます。索引を除く本文は234ページです。一日2ページのペースで勉強すれば3-4か月で読了できます。本書をもとに自分なりの契約書の英文/日本文用語集・表現集をPC上に作成し、日本語からでも英語からでも、単語あるいはフレーズレベルでも検索できるようなデータベースを作りましょう。こうして、契約書翻訳のための基礎固めをします。このデータベースがあれば、簡単な販売契約書、非開示契約書等の英文ならそれほど苦しまずに読みかつ理解できるはずです。

ただし、法務文書の翻訳では、契約書だけではなく、法務一般の知識も必要です。同著者らの「法務の英語」業界用語の意味と使い方 NOVA も役に立つ参考書ですので、是非、お読みになることを推奨します。さて、実際に契約書を翻訳する場合には信頼できる辞書が必要です。法務・法律関連の英語あるいは日本語は、かなり特殊であり、一般辞書だけでは、まったく歯が立ちません。 そこでおすすめしたいのが、「契約・法律用語英和辞典」 菊池義明 IBCパブリッシングです。著者は、優れた翻訳家であり、辞書編纂者であり、こうした辞書あるいは参考文献の第一人者といっても過言ではありません。この辞書は現在発行されている法律・法務関連書籍の中で、もっとも信頼できかつ利便性に富んだ一冊だと言えます。